专利摘要:
少なくとも一部に導電性繊維(6)を有する、航空機または宇宙機のための繊維複合構成材(1)では、導電性繊維(6)は、導電性繊維を加熱し、および/または導電性繊維(6)の電気抵抗を測定するための電流を通電させる電力源に接続される。
公开号:JP2011511732A
申请号:JP2010544664
申请日:2009-01-20
公开日:2011-04-14
发明作者:レングスフェルト、ハウケ
申请人:エアバス オペラツィオンス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング;
IPC主号:B64C1-00
专利说明:

[0001] 本発明は航空機または宇宙機のための繊維複合構成材に関する。
本発明および本発明の課題は、いかなる繊維複合構成材にも適用されうるが、本明細書では、本発明および本発明の課題を、例えば航空機の胴体、翼または方向舵に用いられる炭素繊維強化プラスチック(CFRP)材(繊維複合構成材とも称される)を参照しながら説明する。]
背景技術

[0002] 繊維複合構成材は、航空機の構造に幅広く用いられている。繊維複合構成材は例えば、半完成繊維製品に、例えばエポキシ樹脂を真空注入工程によって含浸させ、そして含浸された樹脂を硬化することで製造される。他の公知の複合繊維材の製造方法(例えば、プリプレグプロセス)と比較して、注入プロセスは、廉価な半完成繊維製品を用いることができるので、コスト効率が高い。]
[0003] 例えば、前縁あるいは翼のフロントエッジおよび/または、翼の表面などの特定の領域は、所定の環境下で凍結し、そして航空機の揚力および重量を著しく変化させてしまうおそれがある。氷の形成に対する対向手段の例には、とりわけ、形成された氷を吹き飛ばすための空気注入式の領域を有するラグを有するシステムが含まれる。他のデバイスは、直接的または非直接的(誘導的に)に電気エネルギが供給される電熱器を用いる。さらなる解決策では、構成材に設けられた多数の開口部を通して温風を表面に吹き付ける。これらの解決手段に共通することは、一方で、供給ラインおよびデバイスを形成するために追加的重量を航空機に追加し、および/または他方で、さらなる製造コストが発生する。]
発明が解決しようとする課題

[0004] この背景に対して、本発明の目的は、上述した問題を取り除いたり、または著しく低減したりすることができる繊維複合構成材を提供することである。]
課題を解決するための手段

[0005] この目的は、本発明の請求項1の特徴を有する繊維複合構成材によって達成される。
請求項1の発明によれば、航空機または宇宙機のための、少なくとも部分的に導電性繊維が配置された繊維複合構成材が提供される。導電性繊維は、導電性繊維を加熱し、および/または導電性繊維の電気抵抗を測定するための電流を通電させる電力源に接続されうる。]
[0006] 本発明の好ましい実施形態および改良型は、従属項によって提供される。
本発明の基本的思想は、導電性材料としての金属層によって覆われた炭素繊維、自然繊維、ホウ素繊維および/またはガラス繊維をプリプレグまたは注入構成材に用いることである。繊維は、金属コーティングによって良好な導電性を有する。材料は、繊維複合構成材の他の材料にも採用される、テープ積層方法(ATL、AFP)加工されうる。]
[0007] 背景において述べたアプローチと比較して、本発明では、金属コーティングが極めて薄いことから、とりわけ重量面でメリットを有する。
電力源は、予め決められうる電力を、導電性繊維を少なくとも部分的に加熱するために供給するように構成されうる。例えば、電力は、航空機または宇宙機の機内エネルギ供給部から、取り出すことができる。電力源と少なくとも部分的に導電性のある繊維とのな非直接的接続も、誘導結合によって、可能である。誘導結合は、例えば、繊維複合構成材上または内に一体的に導入されたループラインを有する。]
[0008] 電力源は、予め決められうる測定電流および/または測定電圧を供給できるように構成されうる。また、電力源は、外部からの力による、導電性繊維の少なくとも部分的な長さの変化を測定する測定デバイスと接続されうる。これにより、繊維複合構成材における導電性繊維の接続および配置によっては、導電性繊維の金属コーティングの抵抗を測定し、抵抗から、例えば構成材または構成材の特定部位に加わる負荷を評価することができる。そして、その評価の結果を航空機のパイロットに表示したり、および/またはそれぞれの負荷状態を制御するための適切な手段を自動的に起動する。導電性繊維の金属コーティングの抵抗は、航空機または宇宙機の操作中に加わる力に応じて変動する。]
[0009] 本発明の他の実施形態によれば、導電性繊維は、少なくとも部分的に、航空機および宇宙機の避雷システムに接続されるように構成される。
これまでの背景技術によれば、このタイプの複合構成材を有する航空機または宇宙機の避雷システムでは、樹脂が予め含浸された、銅またはブロンズのメッシュまたは箔が複合構成材に第1層として挿入される。欧州特許第0248122号明細書にその例が記載されている。プリプレグ構成材において、材料の厚さは(炭素繊維プリプレグと比較して)特に、材料が覆う領域において悪影響を有する。この場合、折り目や、切れ目がしばしば形成され、やり直し作業が必要となる。これに加え、メッシュの重量は比較的重い。または、メッシュ材料のハンドリングには、特に注意が要求される。比較的大きな半加工品がねじれたり、またはカールしたりすると、その結果、構成材に切れ目が生じるからである。また、今までは、材料を手作業で加工することしかできなかった。本発明は、これらの負利点を解消することができる。]
[0010] さらに、織物または一方向プリプレグと、構成材の表面の金属コーティングされた繊維との組み合わせが考えられる。これにより、異なる方向に延びた繊維の金属層の抵抗を通して、繊維材料の長さ方向の構造強度、加熱のための良好な導電性、避雷システムに接続された場合の雷撃エネルギの良好な分散を特定することができる。また、導電性繊維の繊維複合構成材の縦軸および横軸に対する方向性を変えることで、異なる方向に延びた繊維の金属層の抵抗を通して、繊維複合構成材に加わる負荷を特定することができる。]
[0011] 同様に、ガラス布との組み合わせも可能である。金属にコーティングされた材料は、今日のプリプレグやドライ材料のように様々な単位面積当たりの重さで供給されうる。
以下、実施形態に基づき、図面を参照しながら、本発明について詳細に説明する。]
図面の簡単な説明

[0012] 航空機または宇宙機の翼部に用いられた本発明の実施形態の繊維複合構成材の斜視図。
図1のA−A線による断面の模式図。
一実施形態の金属層を有する導電性繊維の断面の拡大図。] 図1
実施例

[0013] 図面では、特に説明する場合を除き、同一の符番は、同一のまたは同じ機能を有する構成要素を意味する。
図1は、航空機または宇宙機(不図示)の翼部を構成する本発明の第1の実施形態の繊維複合構成材1の斜視図である。] 図1
[0014] 翼部は、図示された断面15において特定の形状を有する。断面15は、前縁1と、断面15を囲む表面3とを有する。航空機または宇宙機の操作中、空気が翼部の周り全体を流れる。このとき、翼部の前縁2および表面3の特定箇所が、環境条件によって凍結することがある。この領域(例えば、断面がハッチングされている前縁2の流れ接近領域10、1以上の縦軸または横軸領域11、12、またはフィールド領域13)では、繊維複合構成材1は、導電性繊維6を有する。導電性繊維6は、繊維複合構成材1の表面3に配置され(図2参照)、熱を発するために、例えば、航空機または宇宙機の電気システムなどの電力源に接続される。] 図2
[0015] 接続は、環境条件によって切り替え可能であってもよい。この場合、例えば、複数のパラメータ(空気の流速、気圧および気圧)が影響変数として用いられる。
接続は、接続線(不図示)を介して直接的になされてもよいし、誘導部14を介して間接的になされてもよい。誘導部14は、加熱される領域に対応した繊維複合構成材1の内部に配置される。]
[0016] それぞれの領域における導電性繊維6(図2参照)は、測定電流を供給するための電力源に接続されるか、または接続可能である。測定電流を用いることで、導電性繊維6の抵抗を測定することが可能になる。この目的のため、導電性繊維6は、繊維複合構成材1の縦軸領域11の縦軸方向に、または、繊維複合構成材1の横軸領域12の横軸方向に配置されうる。これらの方向に対応し、加えられる力のよって生じる負荷を測定するためである。この力は、導電性繊維6の長さを変えることで、導電性繊維6の抵抗を変える。導電性繊維6の抵抗の変化を、接続された適切な測定デバイスで解析することで、特定の領域における負荷を算出することが可能である。] 図2
[0017] この目的のため、図で単に模式的に示されたフィールド領域13である個々の部分的領域を用いることもできる。
図2は、図1に示された繊維複合構成材1のA−A線による断面の拡大模式図である。] 図1 図2
[0018] 繊維複合構成材1は、下部基準層5および表面3上の上層4などの図に模式的に示された複数のレイヤーからなる。導電性繊維6は、図1に示されるように上層内を繊維複合構成材1の縦軸方向に延在する。もちろん導電性繊維6は他の方向に延在してもよい。] 図1
[0019] このタイプの導電性繊維6の例の拡大断面が図3に示される。例えば、炭素またはガラスからなる繊維7は、接着促進剤8の層によって覆われている。接着促進剤8は、金属層9が、繊維7の外周全体に接着することを確保する。この金属層9は、ここでは説明されない他のプロセスによって接着されうる。金属層9の材料は、好ましくは、高い導電性を有する金属または合金である。] 図3
[0020] これまで、本発明を好ましい実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、様々な変更点が加えられてもよい。
例えば、誘導部の代わりに、マイクロウェーブ発生器を用いてもよい。
導電性繊維6は、一定方向(UDテープ)および織物状の構成をいずれしてもよい。織物状に配置される場合、繊維複合構成材1の縦軸および横軸に対して他の方向の抵抗測定も可能である。]
[0021] 特に、避雷システムに接続される場合、対応する領域全体の良好な導電性は、隣接する導電性繊維6同士が接触し、そして重ね合わされることで達成される。これは、例えば、導電性繊維が織物状に配列する場合にも可能である。]
[0022] 導電性繊維6は、追加的に、または基準層5の内部のみに配置されうる。また、導電性繊維6は、繊維複合構成材1の内面に配置される。
導電性繊維6は、スラットおよびフラップの場合、特に重量面および空間面で利点を有する。]
[0023] 少なくとも一部に導電性繊維6を有する、航空機または宇宙機のための繊維複合構成材1では、導電性繊維6は、導電性繊維を加熱し、および/または導電性繊維の電気抵抗を測定するための電流を通電させる電力源に接続される。]
[0024] 1…繊維複合構成材、2…前縁、3…表面、4…上層、5…基準層、6…導電性繊維、7…繊維、8…接着促進剤、9…金属層、10…流れ近接領域、11…縦軸領域、12…横軸領域、13…フィールド領域、14…誘導部、15…断面。]
权利要求:

請求項1
流れ近接領域(10)、縦軸領域および横軸領域(11、12)を有する、特に航空機または宇宙機のための翼部の繊維複合構成材(1)であって、金属層(9)によってコーティングされた導電性繊維(6)が、前記流れ近接領域(10)、縦軸領域および横軸領域(11、12)の少なくとも一部に配置され、前記流れ近接領域(10)、縦軸領域および横軸領域(11、12)における導電性繊維(6)は、前記導電性繊維(6)を加熱するための電流を通電させる電力源に接続されることができ、前記縦軸領域および横軸領域(11、12)における導電性繊維(6)は、前記縦軸領域および横軸領域(11、12)に配置された前記導電性繊維(6)の電気抵抗を測定するための電流を通電させる電力源に接続されることができる、繊維複合構成材(1)。
請求項2
前記導電性繊維(6)は、炭素繊維、天然繊維、ホウ素繊維および/またはガラス繊維を含むことを特徴とする請求項1に記載の繊維複合構成材(1)。
請求項3
前記電力源は、予め決められた強度の電力を供給し、少なくとも部分的に前記導電性繊維(6)を加熱するように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の繊維複合構成材(1)。
請求項4
前記電力源と、前記導電性繊維(6)との少なくとも部分的な非直接的な接続は、誘導結合を備えることを特徴とする請求項3に記載の繊維複合構成材(1)。
請求項5
前記電力源は、予め決められうる測定電流および/または予め決められた測定電圧を供給するように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の繊維複合構成材(1)。
請求項6
前記電力源は、外部からの力効果によって引き起こされる導電性繊維(6)の少なくとも部分的な長さの変化を測定するために測定デバイスと接続されていることを特徴とする請求項5に記載の繊維複合構成材(1)。
請求項7
前記測定デバイスは、前記繊維複合構成材(6)の金属層(9)の抵抗を測定するように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の繊維複合構成材(1)。
請求項8
前記導電性繊維(6)は、少なくとも部分的に、航空機または宇宙機の避雷システムに接続するように構成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の繊維複合構成材(1)。
請求項9
前記導電性繊維(6)は、少なくとも部分的に前記繊維複合構成材(1)の上層(4)に配置されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の繊維複合構成材(1)。
請求項10
前記繊維複合構成材(1)は、少なくとも一部に導電性繊維(6)を、一方向テープおよび/または織物テープとして含むプリプレグおよび/または注入構成材から製造されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の繊維複合構成材(1)。
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